資産形成

【FP監修】資産形成はいくら必要?【老後2000万円問題】

2022年11月30日

資産形成 20代 老後2000万円問題

・老後のお金が心配です
・貯金って一体いくらあればいいの?
・人生生きる為に必要なお金を知りたいな
・もっとゆとりある人生を送りたい

という疑問にお応えします。



本記事の内容は、次の通りです。

・現実は老後2000万円では足らない!?
・2019年に問題になった”老後2000万円問題”の真相
・私たちが今日からできること


みほ

私も老後2000万円問題を聞いた時は、そんな貯金ないよ!?と焦った一人です。そこからFPを勉強して、対策を始めたので、私の実例も参考になれば幸いです!


資産形成は早くから始めた人が勝つゲームです。本記事では対策方法も記載していますので、老後を楽しんで過ごせるように、早速対策していきましょう!




現実は老後2000万円では足らない問題

老後2000万円問題

老後2000万円問題とは?

2019年にニュースでお茶の間をにぎわせた「老後2,000万円問題」は記憶に新しい方も多いと思います。


年金を毎月納めているのに、足りないってどういうこと??


と思われた方も多いと思いますが、金融庁が本当に伝えたかったのは「老後2000万円問題」を提唱して、老後の資金は2000万円では足らないですよ!という事です。


みほ

ニュースでは、多くの日本人の貯金が2000万円もない事が取り上げられていましたが、金融庁が伝えたかったのは、2000万円以上資産を作ってくださいね!という事だったという事だったんですね。


この問題を正しく理解している人は、少ないと思いますので、さらに解説していきます。



2,000万円が不足する根拠はなに?

「市場ワーキング・グループ報告書」が報告した老後2000万円問題ですが、この試算の前提としては、以下の条件が存在します。


  • 夫65歳以上、妻60歳以上
  • 夫婦のみの無職世帯
  • 夫が95歳、妻が90歳になるまでの30年間は夫婦とも健康である
  • 毎月約5万5,000円が赤字になる


毎月5万5,000円不足する理由は、総務省の家計調査(2017年)における高齢夫婦無職世帯の平均から算出されています。


出典:家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年)II 世帯属性別の家計収支(二人以上の世帯) (stat.go.jp)


ただ、厚生労働省の報告によると、2019年度の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳なので、想定の寿命は少し長めに設定されています。

しかし、夫が95歳で妻が90歳まで生きた場合は、毎月に5,5万円が足りない状態で貯金を切り崩すことになるので、「月5,5万円×12ヶ月×30年=1980万円」という計算になります。


みほ

これは調査の平均値なので、必ず実態を表している訳ではありません。当てはまる人もいれば当てはまらない人もいますね。




金融庁が伝えたかったこと

ライフプラン

金融庁が伝えたかったのは「老後2000万円以上必要ですよ!貯金ではなく、投資・運用しましょうね!」ということでした。



実際にこの老後2000万円問題の発端となった資料は、銀行や証券業の活性化を目的とした報告書だったと言われています。


こうした報告が発表された背景には、老後資金が不足する3つの原因があります。

  1. 平均寿命の上昇している
  2. 退職金が減少傾向にある
  3. 年金支給額が減少する
みほ

本来は中高層の方々に、貯金ではなく投資をする呼びかけを行ったはずが、こういった現実に若い方が不安を持って、問題が大きくなってしまったのですね…



平均寿命の上昇

平均寿命

参照:図表1-2-1 平均寿命の推移|令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-|厚生労働省 (mhlw.go.jp)


厚生労働省のデータによると、2040年には女性の平均寿命は約90歳、男性は83歳になります。

「人生100年時代」も遠くはなく、日本の寿命はどんどん伸びています。

みほ

若い人ほど先が長く、不安になる気持ちもとても良く分かるので、時間があるうち・働けるうちに資産を備えておくことは重要だと思います。




退職金が減少傾向

少し前までは退職金が定年退職同時に沢山支給されることが主流でしたが、近年は退職金がない企業もありますし、年々退職金が減少していることも考慮に考えておきましょう。


厚生労働省の「就労条件総合調査」によると、退職給付額は1997年をピークに右肩下がりです‥


・1997年……2,871万円
・2003年……2,499万円
・2008年……2,280万円
・2013年……1,941万円
・2018年……1,788万円

出典:厚生労働省の「就労条件総合調査」



この20年間で1000万円も退職金が減っているので、不安にもなりますね。



年金支給額が減少する

保険の仕組み
年金の仕組み

年金も受給金額は年々少なくなっています。さらに年金は保険と異なり、自分が支払った年金が将来の自分に渡されるのではなく、現在の65歳以上の高齢者に支払いされています。



そして、さらに今後は少子高齢化で働き手が減り、高齢化が加速していきます。日本の年金制度のバランスはすでに崩れていて、年金が増えるということはないので、「年金」も自分で作るべき!ということを覚えておきましょう。



今後の対策

資産形成

自分で資産を作りましょう

ということです。


みほ

「老後2000万円問題」は、良くも悪くも多くの人の、資産形成を真剣に考えるきっかけになったと思います。私もそのうちの1人です!


投資や資産形成をする際は、何かを始める事も大切ですが、それ以上に

・なぜその運用を始めるのか?
・出口戦略はしっかり持っているのか?

を考える事の方が大切です。


やはり資産形成を行う上で、マネーリテラシーは大切になるので、お金に賢く生きる基礎の教養として持つと、経済や運用にも強くなるのでオススメです。


マネーリテラシーについては下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。



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  • この記事を書いた人

みほ

FP2級(ファイナンシャルプランナー)|起業家|同志社大学→武田薬品→会社員しながら会社設立→FP独立|会社員で「お金の知識をつけて資産形成・起業する方法」を発信中|『FP Time』編集者

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